本当の『キャリアカウンセリング』を日本中に根付かせることこそ、私の使命

【女性×キャリア×理想の人生】をテーマに、自分の理想を実現してきた女性のリアルを聞く対談

今回は『本当のキャリアカウンセリングを日本中に根付かせたい』という熱い想いで

自身もキャリアカウンセラーとしてご活躍されている

一般社団法人 営業部女子課の会『営業部女子課』理事 河野志織さんにお話を聞いてきました。


体育会出身で元リクルート、教師を目指したこともある異色の経歴からキャリアカウンセラーの道に進むまで。

— 私自身が元営業ということもあり、営業部女子課という存在は知っていました。そちらで理事を務められ、そしてご自身でもキャリアカウンセラーとして独立されたパワフルウーマンの河野さんに、本日お会いできて本当に嬉しいです!簡単にご経歴を教えてください。
大学を卒業後、株式会社リクルートに入社し技能職・現業職の求人広告営業に携わりました。その中で、教師になりたいという目標が出来、退社しましたが、結果的にはもう少し人材ビジネスに携わりたいと改めて思い直し、株式会社リクルートスタッフィングに再就職しました。ここでの在職期間が22年と長く、営業マネジャーや営業部長として組織運営に力を注ぎました。その間にキャリアカウンセリングの資格も取得し、「一般社団法人 営業部女子課の会」の理事としてコミュニティにも参加。2017年4月にキャリアカウンセラーとして独立し、今は20~40代の女性をメインとしたキャリアアップ支援に力を注いでいます。

 — 色々とお伺いしたいことが山盛りのご経歴!今日は長くなりそうです(笑)ご経歴をお伺いすると、一貫して携わっている業界は『人』ですね。ご自身が大学生の時に思い描いていたライフプランと現在に大きな違いはありますか?
実はそこまで考えていませんでした(笑)大学時代は経済学部でしたが、体育会だったのでテニス学部テニス学科みたいな学生生活でしたね。就職活動もバブルが弾けたときでしたが、体育会の先輩もいたので、どうにかなるかなって。当時の私には、何かになりたいという具体的な夢はありませんでした。そんな時に、リクルートに勤めていた先輩から、うち見に来たら?と声をかけてもらい、それが縁で入社(笑)面白そうな会社だなって思ったのが第一印象です。

 — リクルートに面白そうな会社だからって入社されるところが、河野さんらしいかも(笑)実際に入社されてからのギャップはありましたか?
ギャップはありませんでした!想像していた以上の苦労はありましたけど(笑)『働くということがどういうことなのか?』リクルート時代の顧客・先輩から学ぶことが出来たのは大きな財産ですね。

— おぉ、入社してからのギャップがないって言い切れる就職が出来たことは素晴らしいですね!でも、今だから分かる後悔していることってありませんか?
社会人になって後悔していることは1つありますね。それは、学生の時にちゃんと勉強して、ちゃんと自分のキャリアについて考えればよかったということ。私自身、リクルートに入社しなかったら別の人生が待っていたわけですよね。当時は、女性のほとんどが一般職に就職するのが当たり前の世の中でした。そんな時代であっても、私は総合職を希望して就職していたとは思います(笑)

 — でも正直、営業は女性が向いていると思います。それこそ、営業部女子課の会が目指されている『女性営業職の活躍を拡げることが、結果、男女ともに輝きながら働ける社会創造が実現できる』という想いには共感する部分が多くありますね。ちなみに私は、女性として男性と同じようにキャリアを積んでいくことを本気で目指していくという強い意志をもっていますが、最近の女性はキャリアについて、どのような考えが多いのでしょうか。
私の経験上ですが、やはり女性メンバーは、早くから営業としての成果を出しているような気がします。ただ、キャリアという点では、男性と女性は大きく考え方が異なると私は考えています。男性はより上のポジションを目指すために一生懸命営業をする人が多い一方、女性は純粋にお客様のために尽くす精神で、数字のためや出世を目的に仕事をする志向はあまり多くはないと思います。とは言っても、安達さんみたいなタイプもたくさんいるんですよ(笑)

 — 良かったです(笑)私みたいなタイプは珍しがられるケースが多かったので…でも、そう考えたら時代は変わりましたね。一昔前は、河野さんのお話にもあったように女性の就職先は限られていたし、結婚したら専業主婦でした。今は、女性の活躍を推進しよう!という動きに変化しましたね。
本当に変わりましたね!選択肢が広がった点は良かったかもしれませんが、でもその分、悩みますね(笑)ゴールが色々ありますから、どの選択肢を取るかで自分の人生が大きく変わります。早い段階で、その選択に悩まされると思うので今の若い世代は大変だなとも感じます。カウンセリングをしていて感じる若い世代の特徴としては、正解を求めすぎることかもしれません。多くの選択肢が用意されているからこそ、正しい選択をしなければならないという気持ちになって、より迷ってしまう。ちょっと心配になります(笑)


本当の『キャリアカウンセリング』を日本中に根付かせることこそ、私の使命。

— 私も人事という仕事柄、多くの若い世代とお話する機会がありますが、自分の人生に悩んでいますね(笑)何をしたらいいのか分からない、向いているものも、やりたいことも見つからない。そんな若い世代を見ていると、何とかしてあげたいという想いが湧いてきます。
まさに、キャリアカウンセラーの出番です!ちなみに安達さんは、キャリアカウンセラーと聞いてどんな印象を持っていますか?

 — 私のイメージは、やっぱり就職・転職支援のカウンセラーでしょうか。私自身、転職3回経験していますが、全て自力で探していました。でも今、人事という仕事を通じて転職支援サービスを目の当たりにして、私も話を聞いてみればよかったかもって思っています。それこそ、違った人生があったかも。
やっぱりそういう印象ですよね。でも私、【キャリアカウンセラー=就職・転職支援のカウンセラー】という構図自体を変えたいと強く思っています。実は欧米のキャリアカウンセラーは日本と意味合いが異なり、キャリアのホームドクターのような位置づけです。自身のキャリアをベストな状態に保ち、その人らしいキャリアを築けるようにと第三者の視点で、今の仕事やスキル、悩みや目標などを確認、改善や軌道修正を行います。

 — カッコいいですね。まさに、『キャリアに寄り添う真の伴走者』です。転職先を支援することにとどまらず、もっと深く人と向き合えるお仕事ですね。ちなみに、キャリアカウンセラーとしての道を歩もうと決めたきっかけや独立を決意されたのはいつ頃だったか教えてください。
私は今まで24年間、ビジネスの世界で生きてきました。前半戦を終え、後半戦の残り約20年で(今はもっと長く働けますが)何をするべきかを考えたのが独立したきっかけの1つです。社会人の前半戦も充実はしていましたが、私の目標は、本当の意味でのキャリアカウンセラーを浸透させること。そしたらもう、後半戦に賭けようと思って、会社を辞めて独立したのが2017年4月です。リクルートスタッフィングに在職中も土日はキャリアカウンセラーの仕事をしていたので、それをきっかけに軸足を変えました。キャリアカウンセラーの道に進むことを決めたきっかけは、自身が管理職として部下をマネジメントしている時ですね。上司や先輩を気にしてか、中々本音を言ってもらえない経験があり、もどかしさを感じていました。でも、その経験が私に気付きを与えてくれました。「利害関係のないフラットな第三者の立場であれば、本当の自分をさらけ出してくれるのではないか」と。そして、同じように悩んでいる人が多くいるのではないかと思ったんです。そこで、キャリアカウンセリングの重要性を改めて認識し、自分自身がその先駆者になろうと活動を始めました。

 — 納得です。私も管理職という立場なので、当時の河野さんと同じような悩みを抱えるときがあります。それと、キャリアカウンセラーの仕事と私の本業である採用の仕事は、少し通ずるものがあるかなって思っています。日々、色々な人とお会いして人生について話す。私はあまり他人に感情移入をしないタイプなのですが(笑)河野さんはどんなことに意識して仕事に励まれているのでしょうか。キャリアカウンセラーって、相手に寄り添うとか一緒に悩んで感情移入するんじゃないかっているイメージを持たれている方も多いかもしれません。それもあるのですが、カウンセラーの役割は相手に寄り添い共感をしつつも、冷静な自分も同時に存在させて客観的な視点で相手を導いていくこと。テーマは『受容』です。色々な考えがあるんですよね。その1つ1つに対して良い悪いとかではなく、それが1つの考え方なんだなって相手の価値観を受容できるようになりました。振り返れば、リクルートスタッフィング時代に身につけられましたね。人事の仕事もそうだと思います。自分と同じ価値観の人だけを採用していたら会社が潰れてしまいます(笑)時には、自分とは価値観違うけど、こういう考え方も会社に必要かもしれないと採用することもあると思います。だから価値観の受容は大事です。

 — おっしゃる通りです。色々な考えを受け入れていかなければ、自分自身の身体がもちません。皆さん、人生に迷ったら河野さんに相談してくださいね!(笑)でも真面目な話、キャリアカウンセリングの対象は転職先や人生の方向性を探している個人だけでなく、組織に属している社員向けにも良さそうですね!
実は現在、株式会社エスキャリアという女性のキャリアを支援している企業で、カウンセリング事業の企画推進にも携わっており、企業が一番大切にしている従業員のキャリアカウンセリングを任せてもらっています。従業員の方たちのコンディションを面談でチェックして、各々が抱えている課題や描いているキャリア像を聞かせていただいており、必要に応じて企業へ報告することもあります。第三者の立場だからこそできる支援だとも思いますし、その報告が会社のピンチを救う大切な情報かもしれませんよね。

 — 既に走り始めているんですね!確かに社員のモチベーションには、どの企業も敏感ですよね。だからこそ最近、組織人事クラウドのサービスが普及し始めたと感じています。でもこのクラウドサービスって、河野さんのお仕事と少し重なる部分があるんじゃないかなと。私個人の意見としては、やっぱり人対人だと思うので、キャリアカウンセラーの方が結局はモチベーション管理の近道だと思うんですね。
アラームを見つけるという点では、組織人事クラウドが優れているかもしれないですね。さすがに1,000名規模の企業にお金をかけてキャリアカウンセラーを導入するのは厳しいと思います。でも、ITを使ってアラームを検知して、最後の最後は、ちゃんと人が向き合っていかないと意味がないかな。そういう意味での活用なのであれば良いと思います。人材の『ざい』を材料の材と捉えている経営者と、財産の財と捉えている経営者の違いは、社員に対してのモチベーション管理に大きく影響するでしょうね。


キャリアカウンセラーの立場で見る、女性のキャリアのリアルとは。

— なるほど。やっぱり最後は人の力ですよね!女性のキャリアという点でリアルな声をお聞きしたいのですが、河野さんが実際にキャリアカウンセラーとして携わった中で、管理職を目指される女性は実際多いですか?私の感覚では、あまりいないような気がして。
あまり多くはないと思います。私は営業女子を応援するリーダー向け「営業部BOSS課」の運営支援も行っているのですが、あるリーダー研修で「管理職になりたい人、手を挙げて」って聞いたことがあります。ほとんど手が挙がりませんでした(笑)大学での講義で、大学生向けに同じ質問をしたところ、残念ですが男女ともに手はあまり挙がらなかったですね。でも、決して管理職になりたくないわけではないと思っています。実力をしっかり見た上で管理職をお願いするのであれば、喜んで受け入れてくれる。あなたが必要・大切なんだって期待されると嬉しいでしょ。最初はエーって思うかもしれないけど、喜んでやってくれて、そして良いマネジャーになっていくものです。

 — やはり管理職への興味が薄れてしまっている状況なんですね。これからの未来を担う若者がそういうスタンスなのは残念かも。ちなみに、国の施策として『2020年までに女性管理職比率を30%にする』という目標があると思いますが、なぜ女性管理職を増やしたいのか、そして女性の活躍を推進すること自体が企業や日本に、どのような影響を与えるのか。河野さんの考えをお聞かせください。
本当に訴えたいことは、『多様な働き方をしましょう』だと思っています。なぜなら人手不足だから。少子高齢化が進み、若者の働き手が不足してしまいますよね。だったら高齢者の人にも働いて欲しいし、家庭に入った女性にも働いて欲しい。それに、障害者雇用率もまた上がります。でも、そういう人達が働くにあたって、みんな同じような働き方をするのは難しいでしょう。だから、働き方を多様化しなければならない。制度を整えていきましょうねという話だと思います。にも関わらず、『女性』というキーワードが全面に強くアピールされてしまったからこそ、世の中がこういう動きになったのではないでしょうか。私は、女性だけじゃなくて『皆が総活躍できる社会にしましょう』というメッセージを強く打ち出すべきだと思います。

 — 『ニッポン一億総活躍プラン』ですね。このプランの中には、働き方改革はもちろん、私が携わっている介護がキーワードの介護離職ゼロも含まれています。女性の活躍を増やしたからといって解決できることは僅か。働き方の多様性をはじめとした様々な活動を推進していかなければ。でも言うのは簡単、実践が難しいんですよね(笑)私は本プロジェクトをきっかけに、医療・介護・福祉業界のイメージ改革、そして女性の活躍推進の支援が出来ればと思っています!でも、女性が働きやすい環境って、どんな環境なんでしょう。
男性と女性を比較した時に何が大きく違うかって、やっぱり出産や子育てではないでしょうか。多くの女性は子供が産まれると働く時間が制限されてしまいます。働きたくないわけではないけど、限られた時間で働くことは今の時代まだまだ苦労の多いところです。時短制度の柔軟性や、リモートワークがもっと浸透することによって働きやすい環境作りが出来るのではないかなって思います。あとは託児所ですね。何かあった時にすぐに駆け付けられる環境があれば、安心して仕事にも取り組めると思います。

 — 私にはまだ子供がいないので実感が湧きませんが、あったらいいなって思うのは、やっぱり託児所ですね。今の時代、保育園に入れるかどうか危うい状況なので企業が解決してくれるなら嬉しいです。私自身、まだまだ先の話なので今は本プロジェクトと自社の採用活動に全力を注ぎます!
人を大切にする企業って素晴らしいと思うのですが、まさに御社は素敵だなって思いました。今日、御社の受付を済ませ待っていた時に何人か社員の方にお声がけいただいたんです。「お伺いしていますか?」「どうぞお座りになってお待ちください」って言ってもらえたのが本当に嬉しくて!こんな会社あるんだって驚きました。何か教育されていらっしゃるんですか?

 — 褒めていただいて恐縮です。人として当たり前のことを当たり前のようにできる人を採用していく方針でもあるので、そう言っていただけると、やっぱり間違っていないんだなって再認識できます。本当にありがとうございます!当社が掲げている約束は『挨拶・掃除・時間』の3つ。当たり前のように感じて、実際に出来ている人って果たしてどれくらいいるでしょうか。この部分を徹底しているのは、代表である野村の『会社とは、人を育てる場所だ』という信念からきていますね。河野さん、本日はありがとうございました!今度はイベントを企画しましょう(笑)

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【安達のコメント】

河野さんと初めてお会いした瞬間から、初対面とは思えない程にお互いのテンションが合致し、意気投合。この取材、大変な盛り上がりでした(笑)何でも話せる柔和な雰囲気と、ビシっと意見をしてくれそうな強さ、河野さんの魅力はこれだけではありません。もしこの記事を読まれている方で、自身のキャリア形成を悩まれている方がいらっしゃれば、河野さんにぜひご連絡を!自分では見えていなかった新しい発見をできるチャンスかもしれません。日本中のビジネスマン・ウーマンがハッピーになれるきっかけを、河野さんと一緒に作っていけたら嬉しいです。

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